2019年11月、大人対象の絵本会「よみきかせナイト」東京ファイナルでのドンハマ★

大人×絵本がムーブメントに

2014年から、「おとなの絵本プロジェクト」というコミュニティを運営し、絵本×大人×食事(アルコール有)をコンセプトに、大人が子ども心に戻って、絵本を楽しめる場作りをしてきました。

「よみきかせナイト」という参加型の読み聞かせイベントを中心に、活動は各地に広がり、5年で300回以上、のべ5,000人以上が参加するという、絵本でひとつのムーブメントを生み出すことができました。


自分が絵本で救われたから

私は、子どもの頃、絵本には、まったく馴染んでいませんでした。記憶が正しければ、身近な大人から読んでもらった経験はありません。しかし、大人になり、親になり、子育てする中で絵本のよみきかせのおもしろさを知りました。小学校のボランティアでもよみきかせをするようになり、絵本独特のシンプルで、奥深い世界にのめり込んで行ったのです。

その頃、私自身、人生の折り返し地点を過ぎ、日常生活や人間関係に疲れることも増えてきて、そういう時に絵本が身近にあること、絵本を通じて、いろんな人たちでと出会えること、それが私のエネルギーになって、日々の生活を支えていたと言っても言い過ぎではないと思います。絵本に救われているなぁと毎日のように感じていました。


これまでにない絵本アクションを

元気と安らぎを人に与えてくれる絵本ですが、さまざまな理由で絵本に触れることがこれまであまりなかった方や、昔は読んだけれど、今ではほんとど触れることがないという方もいらっしゃると思うのです。そういう人にこそ、絵本を手に取ってほしい、触れてみてほしい、それが私の切なる願いです。

​しかし、これまでのような形式での絵本イベントだけで、そういう方々に絵本をお届けするにのは難しいと限界を感じていました。 そこで、これまで慣れ親しんだ絵本の活動ではあったのですが、それは一旦休止し、新たにこの「えほん未来ラボ」をスタートしたのです。

えほん未来ラボでは、これまでない絵本アクション(アイデアやスキーム)を躊躇せず、社会実験として、発信していきたいと考えています。 結果、うまく行かずに頓挫するものをたくさんあるでしょう。それはそれで仕方ないと思います。しかし、そういう試行錯誤の向こうに、多くの人にとって絵本が欠かせない存在となり、 ひとりひとりが自分らしく生きているという実感に満たされた社会が実現してほしいと心から願っています。

         2020年 3月 23日

えほん未来ラボ           
代表 / 所長 濱崎祐一(ドンハマ★)